東京坂ミチ — produce by 坂ミチ
千代田区 > 帯坂
帯坂のイラスト
※坂ミチAIが生成した帯坂界隈のイメージです
千代田区九段南 — 市ヶ谷駅から五番町へ

帯坂

OBIZAKA

番町皿屋敷のお菊が帯をひきずりながら通ったという伝説から名付けられた坂。寛永年間の外堀普請後、市ヶ谷御門へ抜ける切通しとして作られ、「切通し坂」の別名も持つ。

坂ミチ高低図 & 地図

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坂の由来

夜、坂の下に立つと、ふっと肌寒さを感じる瞬間があるんだ。気のせいだって分かってるんだけどね。

ここは番町——今の千代田区の一角。旗本・青山主膳の屋敷に仕えていた女中のお菊が、家宝の皿十枚のうち一枚を割ってしまった罪で手討ちにされ、屋敷の井戸に身を投げたという話が伝わっているの。それから毎晩、井戸から「いちまーい、にまーい……」って皿を数える声が聞こえたそうだよ。日本三大怪談のひとつに数えられるくらい、有名な話なんだって。

お菊は逃げるとき、髪をふり乱して、帯を地面にひきずりながらこの坂を通ったと伝えられてる。その姿から「帯坂」って名付けられたの。想像すると、衣擦れの音とか、乱れた息づかいまで聞こえてきそうな気がしない?江戸時代、寛永年間には、外堀を掘るときに出た土や斜面を切り崩して、そのまま道にしたんだって。こういう、山や丘を切り開いて作った道のことを「切通し」って呼ぶの。市ヶ谷御門へ抜けるためのこの切通しだったから、「切通し坂」っていう、もう少し実務的な別名も残ってるよ。

今の帯坂

坂を昇りきると、ふとルクセンブルグ大使館の国旗が視界に入ってくるの。異国の色が、静かな住宅街の中でふわっと浮かび上がる感じ。傾斜自体はそんなに急じゃなくて、風もあまり遮られないから、歩いていると意外と気持ちいいんだ。

坂の途中には日本棋院の建物があって、対局の静けさがそのまま外にも滲み出てるみたいな、不思議な落ち着きがある通りだよ。市ヶ谷駅からだと、たった徒歩1分。日常のすぐそばに、こんな怪談の記憶が眠ってるなんて、ちょっと不思議な気持ちになるよね。

文・うたこ
坂上からの写真(差し替え)
標識・案内板(差し替え)
地図:OpenFreeMap(OpenStreetMapデータ)/高低図と地図の連動位置は距離の割合ベースの近似です